本記事ではドイツ軍の突撃砲「Ⅳ号突撃砲」のプラモデルについて、一覧形式でわかりやすくご紹介しています。あなたの模型製作の参考になれば幸いです。
実車概要
ドイツ軍の戦線を支えていたⅢ号突撃砲が1943年11月のアルケット社爆撃によって生産不可能になったことから、その代用として製造されたのがⅣ号突撃砲である。
車体はⅣ号戦車H/J型のものを、戦闘室部分はⅢ号突撃砲G型のものが使用された。G型の中でも後期の部品が使用されていたようで、すべての車両がザウコプ防盾を備えている。
Ⅳ号戦車を駆逐戦車型に作り替えることはすでに決定されていたが、(Ⅲ号突撃砲が生産不能になったにも関わらず)この車両の量産体制が整うのは当分先の予定になっていた。
こうした状況において既存部品で生産できるⅣ号突撃砲はストップギャップに最適であり、本命のⅣ号駆逐戦車の登場まで戦線を支えたのである。
IV号突撃砲:キット一覧
スケール | 型式 | キット名称 | メーカー | 発売日 | 定価 | 足回り構成 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1/72 | 初期/後期 | ドイツ軍 IV号突撃砲 | Trumpeter | 2009年 | ¥1,980(税込) | ゴム履帯 | |
1/35 | 初期 | Sd.Kfz.167 IV号突撃砲 | Revell | 2017年 | ¥3,960(税込) | ゴム履帯 | |
1/35 | 初期 | WW.II ドイツ軍 IV号突撃砲 中期生産型 | DRAGON | 2012年 | ¥7,040(税込) | プラ完全分割 | <付属品> エッチングパーツ、メタルワイヤー |
1/35 | 初期 | ドイツ IV号突撃砲戦車 | タミヤ | 1976年 | ¥2,750(税込) | ゴム履帯 | <付属品>フィギュア1体 |
1/35 | 初期 | Sd.Kfz.167 ドイツIV号突撃砲 初期型 | DRAGON | ¥4,400(税込) | |||
1/35 | 初期 | WW.II ドイツ軍 IV号突撃砲 初期型 | DRAGON | 2009年 | ¥8,580(税込) | プラ完全分割 | <付属品> エッチングパーツ、メタルワイヤー |
1/35 | 初期 | WW.II ドイツ軍 IV号突撃砲 初期型 w/ツィメリットコーティング | DRAGON | 2010年 | ¥5,170(税込) | ゴム履帯 | <付属品> エッチングパーツ、メタルワイヤー |
1/35 | 初期 | WW.II ドイツ軍 IV号突撃砲 初期生産型 (ツィメリットコーティング 有/無) | DRAGON | 2019年 | ¥8,580(税込) | ゴム履帯 | ツィンメリットモールドの有無両方のパーツが付属 <付属品>エッチングパーツ、金属製バケツ |
1/35 | 初期 | WW.II ドイツ軍 IV号突撃砲 初期生産型 (ツィメリットコーティング有/無) +ディテールアップパーツ付き | DRAGON | 2020年 | ¥13,200(税込) | ゴム履帯 | ツィンメリットモールドの有無両方のパーツが付属 <付属品>エッチングパーツ |
1/35 | 初期 | IV号突撃砲 初期生産型 | Academy | 2020年 | ¥4,180(税込) | ゴム履帯 | <付属品>ロープ糸 |
1/72 | 初期 | IV号突撃砲戦車 | Revell | 2011年 | ¥2,200(税込) | ゴム履帯 | |
1/72 | 初期 | WW.II ドイツ軍 Sd.Kfz.167 IV号突撃砲 初期生産型 | DRAGON | 2020年 | ¥3,300(税込) | ||
1/144 | 初期 | ドイツ軍 IV号突撃砲 初期生産型 | DRAGON | 2019年 | ¥880(税込) | ゴム履帯 | |
1/35 | 後期 | Sd.Kfz.167 ドイツIV号突撃砲 後期型 | DRAGON | 2006年 | ¥4,180(税込) | プラ完全分割 | <付属品>エッチングパーツ |
1/35 | 後期 | WW.II ドイツ軍 IV号突撃砲 後期型 | DRAGON | 2012年 | ¥5,500(税込) | プラ完全分割 | <付属品> エッチングパーツ、メタルワイヤー |
1/35 | 後期 | WW.II ドイツ軍 Sd.Kfz.167 IV号突撃砲最終生産型 | DRAGON | 2014年 | ¥7,480(税込) | ゴム履帯 | <付属品>エッチングパーツ |
1/72 | 後期 | Sd.Kfz.167 IV号突撃砲 後期型 | DRAGON | ¥1,155(税込) |
キット解説
Ⅳ号突撃砲のキットは1/144スケールが1種、1/72スケールが4種、1/35スケールが12種の合計17種類が存在します。
Ⅳ号突撃砲は生産時期により細かな仕様変更がありますが、わたくし管理人程度の人間には見分けが付きづらく、また統一された名称も存在しないと思われます。なので本記事では申し訳ございませんが戦闘室上面機関銃の防盾形状により「初期・後期」のみの区別となっています。キットの名称と食い違う部分もあるかと思いますが予めご了承ください。
17種類のうち(本サイトの区分によれば)実に13アイテムが初期型の立体化でありその人気がうかがわれます。
タミヤの1/35キットは1976年初版の古いモデルですが現在でもコンスタントに入手可能です。評判も悪くないですし、Ⅳ突の国産キットはこれだけなので多くの方の第一候補になるでしょう。
ほかに面白いのは1/35ドラゴンのツィンメリットコーティングモデルで、よくあるコーティングデカールではなく、パーツそのものにツィンメリットのモールドが施されているのが特徴です。最近出たモデルはコーティングの有無両方のパーツが付属していますが、その分お値段もかなりお高め。
後期型のキットは5種類になります。ここでいう後期型とは機関銃の防盾がクサビ形になっている車両をさします。これは車内からリモートコントロールで機銃を操作する方式になったことで射手の身体を防護する必要がなくなったことによる形状変更でしょう。
模型メーカー側(後期型と明示して製品をリリースしているのはドラゴン1社だけですが)も防盾で区別しているらしく、車体で見てはいないようです。
またトランぺッター製1/72キットには初期型・後期型両方の防盾パーツが付属するので一覧表で「初期/後期」に分類してあります。
前述のとおり今回は主防盾のみで実車の製造時期を区別しています。あえて車体に注目すると、車体前面下部のトラベリングフックは戦争後半になるとシャーシと一体の簡略型になります。ここにこだわる人はキットをよくリサーチしてから買ったほうがいいでしょう。
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