実車概要
1942年3月、Ⅲ号突撃砲E型の車体に10.5cm軽榴弾砲を搭載した自走砲が試作された。
完成した試作車はその後しばらく注目されなかったが、Ⅲ号突撃砲が長砲身化して専ら対戦車戦闘に従事するようになると評価は一変した。本車の主砲は(突撃砲本来の)歩兵支援に打って付けであり、また同年10月にヒトラー総統が本車のコンセプトをいたく気に入ったからである。
1943年2月から本格的な生産が開始され、終戦までに1212両が完成した。
なお時期により主砲のマズルブレーキが有る車両と無い車両が存在する。これは「マズルブレーキがなくとも反動を受け止めることが可能」と判明して以降は省略されたためである。
10.5cm突撃榴弾砲42
スケール | 型式 | キット名称 | メーカー | 発売日 | 定価 | 足回り構成 | 備考 |
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1/35 | G | ドイツ軍 III号突撃砲G型 /10.5cm突撃榴弾砲42 w/ツィンメリット 2 in 1 | Das Werk | 2020年 | ¥7,590(税込) | プラパーツ組立 | エッチングパーツ付属 メタルワイヤー |
1/35 | G | WW.II ドイツ軍 42式10.5cm突撃榴弾砲 w/ツィンメリットコーティング | DRAGON | 2008年 | ¥8,360(税込) | プラ完全分割 | エッチングパーツ付属 メタルワイヤー |
1/35 | G | III号突撃砲G型10.5cm砲 | DRAGON | 2004年 | ¥3,740(税込) | プラ完全分割? | エッチングパーツ付属 |
1/35 | G | ドイツIII号突撃砲G型(初期型) | タミヤ | 1995年 | ¥3,630(税込) | ゴム履帯 | ・選択式 |
1/35 | G | ドイツIII号突撃砲G型戦車 | タミヤ | 1972年 | 発売時価格 ¥500(税抜) | ゴム履帯 | ・絶版 ・選択式 |
1/35 | E/F | WW.II ドイツ軍 10.5cm突撃榴弾砲42 E/F型 | DRAGON | 2016年 | ¥8,360(税込) | ゴム履帯 | エッチングパーツ付属 |
1/56 | G | WW.II ドイツ軍 Sd.Kfz.142/1 III号突撃砲 | ITALERI | 2015年 | ¥3,960(税込) | プラパーツ組立 | 選択式 |
1/72 | G | StuH42 10.5cm III号突撃榴弾砲G型 w/サウコプ防盾 | UNIMODEL | 2018年 | ¥2,640(税込) | プラパーツ組立 | エッチングパーツ付属 |
1/72 | G | Sd.Kfz.142 III号突撃砲G型 | ITALERI | 2015年 | ¥1,760(税込) | 選択式 | |
1/72 | G | ドイツ 10.5cm 突撃榴弾砲 42 Ausf.G | DRAGON | 2007年 | ¥1,540(税込) | ゴム履帯 | エッチングパーツ付属 |
1/72 | G | WW.II ドイツ軍 III号突撃砲(2輌セット) | ITALERI | 2016年 | ¥2,640(税込) | 一体成型 | 選択式 |
1/72 | E/F | WW.II ドイツ軍 10.5cm突撃榴弾砲(10.5cm StuH.42)E/F型 | DRAGON | 2017年 | ¥2,750(税込) | ゴム履帯 | |
1/72 | G | StuH 42 (No.99023) | ARMOURFAST | 2006年 | 日本未発売 | 一体成型 | 2両入り |
キット解説
42型のキットは全部で12種類存在します。1/35が5つ、1/72は6つ(1つは日本未発売)、1/56スケールが1つという内訳です。日本製はタミヤの1/35スケールキットが1つです。
すでにお気づきかもしれませんが、製品名が「突撃榴弾砲」のキットは多くありません。本車は主砲以外ほとんどがⅢ号突撃砲(長砲身型)と同一であり、”おまけ”として10.5cm砲身が付属するキットがいくつかあるからです。もちろんDas Werk(ダス・ヴェルク)社のように2種類作れることを明示している、いわゆる2 in 1キットもあります。今回はそうしたキットも合わせて集計しました。
さて型式別に見ますと、生産型の「G型」キットは多数発売されています。同梱エッチングパーツの有無やキャタピラ素材を比較しつつ自分好みのモデルをチョイスするとよいでしょう。
タミヤのキット(MM No.197)はモデラーにも評判が良くオススメです。タミヤ製三突は2010年発売のフィンランド軍仕様(MM No.310)も存在しますが、そちらには10.5cm砲が付属していません(内容は197番に新規パーツを追加したリニューアルキット)。Ⅲ突と突撃榴弾砲の両方が作れるNo.197モデルは今でもしっかりと存在意義があり、また入手も容易です。
2020年発売のダス・ヴェルク社キットの中身はどうやら2008年のドラゴン『WW.II ドイツ軍 42式10.5cm突撃榴弾砲 w/ツィンメリットコーティング』のOEMのようです。ドラゴンのキット自体はツィンメリットコーティングがパーツに元からモールドされているなど面白い試みがなされていて、評判も非常に良いものですが、「2020年の最新キット」と誤認しないように注意しましょう。ちなみにキャタピラパーツはドラゴン版は同社自慢のプラ製完全分割履帯「マジックトラック」から、ダス・ヴェルク版は一部組立式に変更されています。
E/F型は試作車輛で車体側面にバルジが無く、上部のキューポラも無いといった特徴があります。このタイプを発売しているのはドラゴンのみで、1/35と1/72の2種類が発売中です。
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