M5/M5A1スチュアート軽戦車 のプラモデル一覧

AFV
D. Miller - Flickr: M5 Stuart Light Tank, CC 表示 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=18116494による

実車概要

M5軽戦車は、戦争の拡大でエンジンの供給が追いつかなくなっていたM3軽戦車に替わってキャデラック社が設計・製造した車両である。自社製の自動車用ガソリンエンジン2基を搭載したこの車両は、逼迫する需要を埋めるだけでなく燃費の向上など従来のM3に比べ性能の向上も果たしていた。合わせて車体前面の装甲を傾斜装甲に改良し、M3では段階的だった車体の工法改善を全面溶接構造に置き換えることにも成功した。こうした改良に満足したアメリカ軍は、1942年2月に「M5軽戦車」として制式採用を決定した。米軍の対峙するほぼすべての戦線に配備され、ヨーロッパ戦線では偵察車両として大戦終盤まで活躍した。また同盟国にも多数が供与され、大戦後に勃発した中国の国共内戦では中華民国軍(現在の台湾軍)のM5が防衛戦にて大きな活躍を見せた。この車両は台湾で「金門之熊」という称号を与えられ、現在でも称えられている。

M5/M5A1スチュアート:キット一覧

スケール型式キット名称メーカー発売定価キャタピラ備考
1/35M5M5軽戦車初期型 台湾陸軍 "金門島ベアー"AFV Club2010年¥4,840(税込)ゴム履帯<付属品>金属砲身、
エッチングパーツ、糸
1/72M5M5スチュアート軽戦車チュニジア1942年Mirage hobby2014年¥3,630(税込)ゴム履帯
1/350M5アメリカ軍 戦車セットB (M10駆逐戦車/M5スチュアート戦車)アオシマ2007年¥770(税込)一体成型各8両入り
M10駆逐戦車とのセット
ノンスケールM5WWT アメリカ軽戦車 M5スチュアートMENG MODEL2018年¥1,980(税込)ゴム履帯スナップフィット
1/16M5A1M5A1 スチュアート 前期型Classy Hobby2020年¥18,920(税込)プラ完全分割M5A1の初期型をキット化
<付属品>エッチングパーツ
1/16M5A1M5A1 スチュアート 後期型Classy Hobby2020年¥18,920(税込)プラ完全分割ヘッジロウやピントルマウントのついた後期型
<付属品>エッチングパーツ
1/35M5A1アメリカ軽戦車 M5A1ヘッジホッグ 追撃作戦セット(人形4体付)タミヤ2010年¥1,980(税込)ゴム履帯実質的に1977年のキットのリニューアル
1/35M5A1アメリカ軽戦車 M5A1 ヘッジホッグタミヤ1977年¥1,320(税込)ゴム履帯生産休止
1/35M5A1M5A1軽戦車 初期型AFV Club¥4,620(税込)ゴム履帯<付属品>金属砲身、
エッチングパーツ、糸
1/35M5A1M5A1 軽戦車 後期型AFV Club2009年¥4,180(税込)ゴム履帯<付属品>金属砲身、
エッチングパーツ、糸
1/56M5A1/APCM5A1 スチュアートRUBICON MODELS2016年¥2,310(税込)一体成型ヘッジロウカッター付属
砲塔側面と車体リアハルで中期/後期の作り分けが可能
装甲兵員輸送車タイプも製作可能(英軍呼称Recceレッキ/カナダ軍呼称カンガルー)
1/72M5A1M5A1 スチュアート (車両x3、フィギュアx6)Plastic Soldier¥3,080(税込)一体成型3両セット
<付属品>人形x6

キット解説

M5スチュアート系列のプラモデルは現在12種類が存在します。内訳は「M5」が各スケール1製品ずつの4種、「M5A1」型の1/16が2つ、1/35が4つ、1/56と1/72が各1つずつの計8種となっています。最もポピュラーなタミヤ製キットは1977年発売の『アメリカ軽戦車 M5A1 ヘッジホッグ』に米軍の迫撃砲チームのフィギュア3体を加えたリニューアル製品となっていて、現在も入手は容易です。もしこれに不安があれば、製作難易度は上がりますがAFVクラブが3つのキットを発売してくれています。他に注目すべきは1/56ルビコン製キットでしょう。こちらはM5A1の初期型/後期型の他に、M5車体を利用した装甲兵員輸送車も作ることができるキットです。この輸送車は英軍ではRecce(レッキorレシー?)、カナダ軍ではカンガルー装甲兵員輸送車と呼ばれていたようです。M3リー/M4シャーマン系列の車体以外を利用したカンガルーAPCが存在していたんですね。管理人は勉強不足だったので知ったときは驚きました。全体のラインナップを見たときに少しこころもとない部分を探すとすれば1/72スケールのM5A1の入手難易度がやや高めといったところでしょうか。決して前線で大活躍した車両ではないためにリリースするメーカーも限られているでしょうが、一層のラインナップ充実を期待したいところです。

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